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羽生結弦 プルシェンコとソチ五輪へ挑む

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ソチ冬季五輪:メダル直前展望/5 フィギュア男子 絶対王者に挑む侍

毎日新聞 2014年02月01日 東京朝刊

 フィギュアスケート男子は、世界選手権3連覇中という絶対王者のパトリック・チャン(カナダ)に、躍進著しい19歳の羽生結弦(ゆづる)=ANA=や、バンクーバー五輪銅メダルの高橋大輔(関大大学院)らが挑む戦いになりそうだ。

 チャンは、世界一正確で美しいとされるスケーティング技術を武器に、表現力を示すプログラム構成点で高い評価を受けてきた。加えて、4回転ジャンプも安定している。だが、2011年世界選手権(モスクワ)では22・57点もあった2位との得点差が、12年大会(フランス)では6・45点、13年大会(カナダ)では1・3点と急激に縮まっている。「絶対王者」にライバルたちが追いついてきた印象だ。

 王者包囲網の1番手が羽生。フリーでは2種類の4回転ジャンプをそろえ、ボーナス点が付く後半にも高難度のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を擁するため、総要素点ではチャンを上回ることもある。2季連続で演じるショートプログラム「パリの散歩道」は評価が高い。フリーの終盤に息切れしなければ、金メダルも射程圏内だ。

 昨年11月末に右脚を痛め、グランプリファイナルを欠場し全日本選手権も5位と不調だった高橋は、ケガも癒えて上り調子と聞く。審判や観客を引き込む表現力には定評があり、4回転ジャンプの成否が鍵を握りそうだ。初代表の町田樹(たつき)=関大=は、正確なジャンプ技術を持つ。調子の波があるため、ピークを本番に合わせたい。

 その他、カナダで羽生らとともに練習するハビエル・フェルナンデス(スペイン)や、わずか1枠のロシア代表に選ばれた五輪3大会連続表彰台のエフゲニー・プルシェンコにも注目が集まる。【芳賀竜也】=つづく

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 ◇出場が予想される男子の顔ぶれ

氏名(国名、所属)        W   自己ベスト     前回

羽生結弦(ANA)       (1) 293.25(2)   -

P・チャン(カナダ)      (2) 295.27(1)  (5)

J・フェルナンデス(スペイン) (3) 274.87(4) (14)

高橋大輔(関大大学院)     (4) 276.72(3)  (3)

D・テン(カザフスタン)    (5) 266.48(5) (11)

町田樹(関大)         (6) 265.38(6)   -

閻涵(えんかん)(中国)   (16) 245.62(16)  -

K・レイノルズ(カナダ)   (28) 250.55(12)  -

E・プルシェンコ(ロシア)  (61) 261.23(8)  (2)

 ※カッコ内数字は順位。Wは過去3シーズンの成績を基にした世界ランキング。自己ベストは合計点(いずれも今季の4大陸選手権終了時点)

羽生憧れのプルシェンコと公式練習同組

[ 2014年2月1日9時37分 紙面から ]日刊スポーツ

 フィギュアスケートで金メダルを狙う羽生結弦(19=ANA)が、尊敬してやまない「ロシアの皇帝」と練習から競演することになった。ソチ五輪組織委員会が1月31日に発表した男子シングルの公式練習のグループ分けで、日本と開催国ロシアが同組に入った。ただ1人のロシア代表は02年ソルトレーク大会で銀、06年トリノ大会で金、10年バンクーバー大会で銀と3つのメダルを獲得したエフゲニー・プルシェンコ(31)。羽生にとって幼少期から憧れる特別な人物だ。

 羽生は小さいころ、髪形をプルシェンコと同じ「マッシュルームカット」にしていたほどの熱狂的ファン。昨年の全日本選手権でソチ五輪代表を決めた時も、心はロシアに飛んでいた。フリー翌日の一夜明け取材で「(プルシェンコが)もしかしたら出るといううわさがあるので、それはまたすごいな」と興奮を隠さなかった。その時はまだ代表に決まっていなかったが、年末のロシア選手権、さらに異例となった年明けの代表選考テストを経て、開催国のスーパースターはソチで4度目の五輪を戦うことが決まった。

 羽生は3日に現地入りする予定で、早ければ4日午後の練習で同じリンクに立つ可能性がある。同じ試合で戦ったことはなく、「一緒に戦えたら幸せだろうな」と思い描いた夢は、ソチで現実になる。相当に気分上々で、試合を戦えそうだ。

 なお、発表された女子シングルの練習グループ分けでは、日本はエストニア、グルジア、スロバキアと同組。浅田真央のライバル金妍児がいる韓国とは別組となった。

フィギュア・羽生結弦、敵は今や自分自身

2014/1/23 18:00 日本経済新聞

 いまやフィギュアスケート日本男子のエース、そしてソチ五輪の金メダル最有力候補の一人と言っていいだろう。羽生結弦(ANA)は12月のグランプリ(GP)ファイナルで初優勝、全日本選手権も2連覇を果たした。長足の進歩で世界のトップスケーターへと上り詰めた19歳は、一気に五輪の頂点をうかがおうとしている。

■やるべきことを精いっぱい

 最近よく口にする言葉がある。「自分がやるべきことを精いっぱいやる」。教訓を生かすように自分に言い聞かせる。

 五輪シーズン序盤はどこか浮足立っていた。10月のGP第2戦スケートカナダは散々な内容に終わった。試合前には直接対決する世界王者パトリック・チャン(カナダ)の話題を自ら切り出して、対抗心をむき出しにした。GP初戦に出場した高橋大輔(関大大学院)と町田樹(関大)の演技を見て表現の大切さに気づかされたが、試合では「自分も何とかしなくちゃと思ったけど、ジャンプや表現力などすごく中途半端になった」。周囲に振り回され、我を見失っていた。

 12月のGPファイナルでは「自分自身にしっかりと集中する」ことを目標に掲げた。そして、ショートプログラム(SP)で世界歴代最高をマークする99.84点をたたき出すと、フリーも1位となり合計293.25点の高得点で優勝。今季3度目の直接対決で世界選手権3連覇中のチャンをついに破った。ライバルとしのぎを削ることで「自分自身を見つめ直すきっかけとなった。成長し切れた」と実感を込める。シーズン中に一段と精神面がたくましくなった。

■総合力で戦えるスケーターに

 羽生の武器は2種類の4回転ジャンプを軸とした技術点の高さにある。「なるべく力に頼らずに流れで跳ぶようにしている」というジャンプは高く、勢いがあり、出来栄え点で高い加点を得る。表現力やスケーティング技術などをみる演技構成点は伸び悩んでいたが、GPファイナルのフリーでは5項目全て9点台の高評価を得てチャンに肉薄。スタミナ面や体調管理など課題も次々と克服してスキがなくなった。ジャンプだけでなく、総合力で戦えるスケーターとなった。

 採点競技だけに、五輪本番へ向けて「肩書」が増えた意義も大きい。「2012年世界選手権銅メダリスト」に加え、「13年GPファイナル王者」の称号も得た。ジャッジへの大きなアピールとなったはずだ。

■金メダルについて口閉ざす

 頂点への下地は整ったが、羽生は金メダルについては口を閉ざすようになった。「昔は勝ちたい、勝ちたいだった。今は勝ちたいという思いと、自分に視点を向けるという思いと、そのバランスが大事」と冷静にソチを見据える。

 小さい頃から夢見てきた五輪の舞台に初めて立つ。かつてないほどの緊張や重圧に見舞われることだろう。「どれだけ自分に挑戦して、自分に集中した状態で臨めるか」。ライバルは自分自身。19歳が自分との戦いに勝ったとき、最高の色のメダルが見えてくる。

 ソチ冬季五輪が2月7日に開幕する。日本勢は前回の10年バンクーバー五輪(銀3、銅2)を上回るメダル獲得が狙える陣容となった。表彰台の期待がかかる選手たちを追った。

〔日本経済新聞朝刊1月7日掲載〕


全日本選手権で演技する羽生

羽生結弦、激戦を糧に…再びチャン撃破を狙う フィギュア男子

産経新聞 2014年01月23日08時20分

 シーズン前半に仕掛けた戦いで、フィギュアスケート男子の羽生結弦(ANA)は世界王者に辛酸をなめた。

 世界選手権3連覇中のパトリック・チャン(カナダ)とグランプリ(GP)シリーズの第2戦と5戦で直接対決して連敗。4回転ジャンプが安定を欠いての結果に、関係者は「相手を意識しすぎての自滅。勝てると思っていた自信も粉々に砕かれた」と打ち明ける。

 羽生がそこまで意識したのは、ソチ五輪本番を前に、圧倒的な強さを誇るチャンに並ぶ評価を印象付けたかったからだ。23歳のチャンは、初出場で5位だったバンクーバー五輪からの4年間で、めざましい成長を遂げた。

 4回転ジャンプの成功率は高く、ショートプログラムで1本、フリーで2本の計3本を入れたプログラムを世界で勝つためのスタンダードにした。さらに、世界トップレベルのスケーティング技術も武器で、世界歴代最高得点を次々と塗り替えてきた。

 米・デトロイトを拠点にタッグを組むのは、異色のパートナー。ニューヨークの名門ジュリアード学院でモダンダンスを学んだ女性コーチのもと、表現力にも磨きをかけている。

 仙台市出身で19歳の羽生は東日本大震災で被災し、直後には全国のアイスショーを巡りながら練習をしたこともある。長い手足を駆使したダイナミックな演技が魅力で、チャンが1種類の4回転しか跳ばないのに対し、フリーで2種類の4回転を入れる。

 チャンへの過剰な意識から“自滅”した前半戦の反省を生かし、今季3度目の対決となった昨年12月上旬のGPファイナルでは、4回転を完璧に跳んだSPで世界最高得点をチャンから奪回すると、フリーとの合計点でも自己ベストを30点近く更新して初優勝を果たした。

 チャンが「日本と違って、僕がカナダ選手権を勝つのは楽勝」と余裕の7連覇で五輪切符をつかみ、勝負のソチに照準を合わせるのに対し、昨年末の全日本選手権でライバルたちを抑えての2連覇で初の代表入り。層の厚い国内の戦いをくぐり抜けた勢いを糧に、再びチャン撃破を狙う。


GPファイナルを制した羽生(右)と2位のチャン。今季4度目の戦いが行われるソチの結果は!? =昨年12月、福岡市(大里直也撮影)

羽生結弦らのメダルを脅かす、
強敵パトリック・チャンとふたりの伏兵


2014.01.28 sportiva.shueisha-

折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 ソチ五輪で、羽生結弦と髙橋大輔のダブルメダルへの期待も高いフィギュアスケート男子。その最大のライバルはやはり、世界選手権3連覇中の王者パトリック・チャン(カナダ)であることは間違いない。

 昨年12月のGPファイナル(福岡)で、羽生はそのチャンに勝利している。歴代世界最高得点をマークしたショートプログラム(SP)では、ジャンプでミスを繰り返したチャンに12点超の得点差をつけた。フリーでは、最初の4回転サルコウで転倒しながらも、その後しっかり立て直して193・41点を獲得し、合計293・25点で優勝。4回転+3回転が4回転+2回転になるなどの細かなミスをしていたチャンを、SP、フリーともに上回る勝利だった。
 だが、昨年11月のフランス杯でのチャンの演技のすごさは、ファイナルでの羽生の勝利以上に、強烈な印象を残すものだった。

 フランス杯でのチャンは、SPでは、4回転トーループを含むジャンプすべてを余裕を持って決め、98・52点の歴代最高得点(当時)を獲得。取りこぼしは、前半のチェンジフットキャメルスピンがレベル3に止まり、GOE(技の出来ばえ)が0・64点に止まったことだけ。ここをきっちりレベル4にしていれば、99点台が確実に出る演技だった。
 さらに、チャンはフリーで2度の4回転トーループを決めると、重厚ともいえる滑りで完璧な演技を見せ、196・75点を獲得した。しかも演技構成点では”演技表現”でジャッジ9人中4人が10点満点を出し、”音楽の解釈”でも4人が10点満点を出したほど。最も得点が出にくい”演技のつなぎ”でも、5人が9・50点を出して3人が9・25点。審判による点数のバラツキのなさは圧倒的で、ほぼパーフェクトな演技だった。

 得点でいえば、ファイナルでの羽生の合計は293・25点であり、これはチャンがフランス杯で出した295・27点に2・02点及ばないだけで、ソチ五輪でも十分勝負ができる可能性がある。だが、今シーズンのグランプリシリーズ各大会の得点の出方を見ていると、上位の選手は昨季より高い点が出ている傾向があり、今シーズンの得点だけでは推し量れない部分もある。

 ただ、技術基礎点を比較すれば、得点が1・1倍になる後半にジャンプを多く持ってきている羽生がチャンを上回っている。勝つためには、そのアドバンテージをどう活かせるかだが、少しでもミスをした方が負けるという熾烈な戦いになるのは間違いないだろう。

もちろん髙橋も4回転トーループをSPとフリーですべて決めれば、演技構成点の高さでふたりの間に割って入るだけの力を持っている。また、他の出場選手を見ると、羽生やチャンのように、安定して演技構成点で高得点を出している選手はいないというのが実情だ。昨季の世界選手権で2位になったデニス・テン(カザフスタン)は、SP、フリーともに完璧な演技をしての結果だったが、得点は266点台ともう一歩であり、今季はそのときほどの調子のよさを発揮できていない。
 ほかに、1枠しかないロシア代表にエフゲニー・プルシェンコが選ばれたが、地元開催の優位性はあっても、かつて2006年トリノで金メダル、2010年バンクーバーで銀メダルを獲得したときのような勢いはないと思われる。

 そんな中で、メダル争いに加わってくるとすれば、複数種類の4回転ジャンプを持っている選手になってくるだろう。その可能性を持つひとりがサルコウとトーループの4回転を持ち、フリーに4回転を3回入れるプログラムを組んでいるハビエル・フェルナンデス(スペイン)だ。さらには、SPでもサルコウとトーループの2回の4回転を入れて、フリーでも4回転を3回入れるプログラムで臨むケビン・レイノルズ(カナダ)も、メダル争いにからむ可能性のある選手ということになる。
 
 町田樹(たつき)も含めた日本勢や、チャンの調整具合も気になるところだが、伏兵のフェルナンデスやレイノルズの存在も見逃せない。いずれにしても、互いにミスのないハイレベルな戦いになることが、メダルの価値をより高める。そんな熱い戦いが、ソチの舞台で繰りひろげられることに期待したい。


12月のGPファイナルで優勝した羽生結弦


4回転の成否がカギとなる髙橋大輔は3回目の五輪出場

羽生選手の憧れだったプルシェンコ選手と共に、同じ五輪で舞台を共に出来る事は、最高の光栄と喜びではないでしょうか。

羽生君のかつてのマッシュルームカットは、プル様の影響だったのでしょうか。

気づきませんでした。( ´艸`)

4回転の確率が今、一番良いのは羽生選手でしょう。

かつてのプル様を見ているようですね。

羽生選手になら、プル様も負けても納得できるのではないでしょうか。



↓ゆづ君、ノーミスの素晴らしい演技を期待しております。('-^*)/


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