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共通の目標は「全日本」

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フィギュアスケート企画

新進気鋭 山隈恵理子、山隈太一朗(1)


2013年8月27日 大阪日日新聞

共通の目標は「全日本」

 8月10、11の両日、滋賀県立アイスアリーナ(大津市)で開催されたサマーカップ2013に出場した山隈恵里子と山隈太一朗。大阪出身で双子のスケーターの姉と弟だ。2000年生まれの2人、今季はジュニアの選手として、ともに新しいステージに挑む。今回は将来を嘱望される2人にスポットをあて、姉弟を指導する林祐輔コーチの話を交え5回にわたって連載する。

 (ライター・黒尾順子、写真撮影・森田正美)

 山隈恵里子と太一朗が臨海スポーツセンターで練習を積むようになったのは12年シーズンの春のことだ。「初めて2人を預かったとき、恵里子はきっちりとしたスケートを滑る子だな。太一朗のほうは勢いだけで滑っているという印象を受けた。どちらかというと、弟のほうに手が掛かるかもしれないと思いました」。当時の印象を林祐輔コーチはこう話す。

 林コーチといえば高橋大輔を3年間(2000~02年)指南したことで知られ、今は11年の世界ジュニア銀メダルに輝いた田中刑事ら多くの選手を教える指導者だ。

 「林コーチの下でスケートを学びたい」と姉弟はその門をたたいた。「(高橋)大輔は素材がすごすぎて、『これは失敗できない』というプレッシャーが強かったが、指導を即座に理解し会得する力があったのでまったく苦労はなかった。(田中)刑事は最初こそ平凡に感じたが、彼が中学に入ってからめきめきと頭角を現すようになり、今はその力を最大限に伸ばそうと尽力する喜びがある。太一朗はある程度出来上がっている状態から指導する難しさを感じているが、『これは大成するぞ』という予感があるだけに丁寧に育てたい。恵里子に関しては、とにかく真面目。もくもくと課題に向かえる性格は、アスリートにとって最も重要な資質だと思う」と林コーチは教え子たちを語り、目を細める。

 昨季は全日本フィギュアスケートノービス選手権で恵里子がノービスAで5位、太一朗が2位、4月には国際大会ガルデナ・スプリング杯で恵里子が3位、太一朗が2位という成績を収めた。双子の姉弟ではあるが、性格、スケートの個性が異なる2人。それぞれの魅力で多くのファンから注目を集めている。

 山隈姉弟がフィギュアスケートを始めたのは、2人が小学校1年生のとき。「テレビで安藤美姫さんの演技を見て憧れ、自分もやりたいと思って始めました」と恵里子。それに誘われるように始めた太一朗も「やってみたらとても楽しかったから」と、スケートを続けることを決めた。

 2人はそろって今季よりジュニアに上がり、新しいステージに歩を進める。「ジュニアはノービスよりも選手が多いし、レベルも高い。死ぬ気で努力するつもり」と気を引き締める恵里子と、「これからは刑事君や(日野)龍樹選手たち、世界レベルのスケーターと一緒の試合に出る機会が多くなるのでうれしい」と喜びを話す太一朗。共通の目標は、近畿大会、西日本大会、全日本ジュニア選手権で良い演技をして、全日本フィギュアスケート選手権に出場すること。全日本という大舞台で満足する演技をする、その目標をかなえるために2人は今、それぞれの課題に取り掛かっている。

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今季からジュニアで勝負する山隈恵里子(右)と太一朗

フィギュアスケート企画

新進気鋭 山隈恵理子、山隈太一朗(2)


2013年8月28日 大阪日日新聞

五輪「金」向け一歩一歩

 「恵里子はスケートの踊る感性と、ラインの奇麗さは天性のもの。しかも、自分をどう見せるか、どう見せていきたいかという信念を既に持っている」と林コーチは恵里子を評す。技術力と芸術性の両面で評価されるフィギュアスケートにおいて、音楽を表現する能力、所作の美しさに先天的能力を持つことは優位に立つ。コーチ、振付師の指導の先にある音楽的感性、その表現に長けることは高い芸術性へとつながるからだ。「けれど、自分はジャンプが弱い。『踊れるのにジャンプの面でもったいない』と先生にも指導されますし、わたし自身も、もっとがんばらなくちゃと思います」と恵里子は冷静に自分を見つめる。

 ジュニアにおける近年のジャンプ技術は急速にレベルが上がっており、大会で上位を狙うためには3回転-3回転のコンビネーション、つまりセカンドのジャンプに3回転を跳ぶことが必須になっている。「まず、トリプルジャンプを全部確実に跳べるようにすること。あと、3回転-3回転のコンビネーションジャンプをマスターすること。これを重点的に練習して、レベルアップしたい」と意気込む恵里子。

 彼女には相当の覚悟があった。「ジュニアというステップはフィギュアスケート人生の一過程に過ぎない。最終的な目標はシニアで一流の選手になること。だから今は焦らないで取り組んでいこうと思います」。結果を早くに求め過ぎない、しかし明確な目標に向かって確実に成長していくのだと、強い意志を持つ。「わたしの力がピークのとき、そのときに向かって今は一歩ずつ頑張りたい。夢はオリンピックの金メダル」と言い切り、目を輝かせた。

 目標にするスケーターは浅田真央とグレイシー・ゴールド(アメリカ)。「ゴールド選手に四大陸フィギュアスケート選手権のときにサインをもらい、写真も一緒に撮ったんです」と声を響かせ、「笑顔がとても素敵な人でした」と教えてくれた。

 今年2月にはスケート靴の制作のためにイタリアを訪れ、世界ジュニアフィギュアスケート選手権(ミラノ)にも足を運んだ。「多くの選手が高難度のジャンプをどんどん跳んでいて圧倒された。そのなかでもエレーナ・ラジオノワ選手の表情と踊りが印象に残りました」と強豪に刺激を受けた。「レベルの高さを肌で感じ、意欲もわきました。今季はまず、全日本ジュニアで良い成績を残して、絶対に全日本に進みたいです」。恵里子は新しい二つのプログラムを用意し、夢に挑んでいく。

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スケートへの思いを話す山隈恵里子


双子の姉弟スケーターだなんて、なんて可愛いのでしょうか。

ノービスからからジュニアに上がって、ますます練習にも力が入ることでしょう。

二人とも、中々の才能の持ち主のようですね。

将来が楽しみです。

全日本や、世界大会に姉弟で出る姿が、早く見たいと思います。


↓二人とも、頑張れ―。(^∇^)




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