http://number.bunshun.jp/articles/-/822151
町田とコフトゥンがGPファイナルへ。
残るNHK杯で出場権を得るのは誰?
田村明子 = 文
text by Akiko Tamura
photograph by YUTAKA/AFLO SPORT
11月21日からフランスのボルドーで開かれていたフランス杯も無事終了。これでGPシリーズ6試合中、残すところは今週末のNHK杯のみとなった。
フランス杯ではロシアのマキシム・コフトゥンが優勝、町田樹が2位となった。
もっとも、二人とも自己ベストな演技とはほど遠く、コフトゥンはSPで2度転倒して6位という位置から、フリーでの逆転勝利。町田はSPではルッツで手をつき、フリーでは冒頭の4回転で転倒と彼らしくないミスが出た。総合スコアは初戦のスケートアメリカより30ポイント以上低かったものの、SP総合とも2位を保った。
「すごく緊張してジャンプが不調だった。場にのまれてしまってベストな演技ができませんでした」と町田はコメント。
SPで1位だったデニス・テンは、フリーでは2度アクセルで失敗してフリー5位、総合3位に落ち込んだ。
それぞれ満足のいかない演技だったのだろう。あまり笑顔のない表彰式となった。
町田、コフトゥンともにGPファイナル進出決定。
それでもスケートアメリカで優勝した町田と、中国杯で優勝したコフトゥンは、12月にバルセロナで開催されるGPファイナル行きの切符を手にした。町田は3年連続、コフトゥンは2年目の出場となる。これでロシア杯優勝のハビエル・フェルナンデスとあわせて、男子は3人の出場が決定したことになる。
残りの半分、3枠は最終戦であるNHK杯の結果が出るまでわからないという事態となった。
スケートアメリカで2位だったジェイソン・ブラウンが2戦目のロシアでは5位と沈み、ファイナル進出の可能性がほぼなくなったこともあり、最後の最後まで読めないファイナルの選抜となったのである。
羽生結弦はNHK杯に出場できるのか?
フランス杯では、中国のエン・カンが出場している。中国杯のフリー直前のウォームアップで、羽生結弦と衝突したエン・カンだったが、その後遺症だろうか、ここでは4回転の転倒などもあり総合8位に終わっている。
だが衝突事故の影響は、羽生のほうがさらに大きく受けている。
全治2~3週間の診断を受けたことを思うと、普通に考えればNHK杯出場は無理だろう。だがあの事故の直後ですら棄権をしなかった羽生のこと、易々とあきらめはしないことは容易に想像できる。
では、GPファイナルに進出する選手は誰なのか?
先日、普通に歩けるようになったと報道されたが、出場の可否についてはNHK杯開催を数日後に控えた25日現在、まだ何も発表されていない。今シーズンのことだけではなく、これからまだ長い未来のある競技アスリートとして長期的な視点で判断をしてくれることを願う。
NHK杯では羽生のほかに、カナダで優勝した無良崇人、そしてロステルコム杯で2位だったセルゲイ・ボロノフらが出場する予定だ。順当にいけば、この3人が残りの3枠を獲得する可能性がもっとも高い。
女子では15歳のラジオノワが連勝し……。
一方女子は、15歳のエレナ・ラジオノワがスケートアメリカに続いて2連勝を果たした。2位のユリア・リプニツカヤと共に、GPファイナル出場が決定。すでに進出を手にしたエリザベータ・トゥクタミシェワ、アンナ・ポゴリラヤに加えると、これですでに4枠が決定したことになる。
NHK杯では、宮原知子、村上佳菜子、グレイシー・ゴールドの3人が優勝を争うことになるだろう。
いずれも第1戦目では3位だった3人のうち、NHK杯で優勝を射止めた選手が5枠目のGPファイナル出場権を手にする。またこの3人の誰かが2位になると、このフランス杯で3位だったアシュリー・ワグナー(スケートカナダ2位、フランス杯3位)と順位ポイント的にはタイになる。この場合のタイブレークは2試合の総合スコアで、ワグナーの総合スコアは363.74。
宮原、村上とも地元の観客の応援を力に、実力を出し切ってもらいたい。
男子は羽生選手が出場し、表彰台に上がればファイナルに行けそうです。
女子は、タイブレークになりそうな予感ですね。
宮原選手、村上選手の一人でもファイナルに行って頂きたい所です。
↓「フィギュアスケート研究本」シリーズ第一弾、発売中です。
http://www.shinanobook.com/genre/book/2998
電子書籍は、こちら、PC等でウェブで見られるだけなく、ご自分のiPadやi-phone等のタブレット端末にダウンロードできますので、どこにでも持ち歩き可能です。
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町田とコフトゥンがGPファイナルへ。
残るNHK杯で出場権を得るのは誰?
田村明子 = 文
text by Akiko Tamura
photograph by YUTAKA/AFLO SPORT
11月21日からフランスのボルドーで開かれていたフランス杯も無事終了。これでGPシリーズ6試合中、残すところは今週末のNHK杯のみとなった。
フランス杯ではロシアのマキシム・コフトゥンが優勝、町田樹が2位となった。
もっとも、二人とも自己ベストな演技とはほど遠く、コフトゥンはSPで2度転倒して6位という位置から、フリーでの逆転勝利。町田はSPではルッツで手をつき、フリーでは冒頭の4回転で転倒と彼らしくないミスが出た。総合スコアは初戦のスケートアメリカより30ポイント以上低かったものの、SP総合とも2位を保った。
「すごく緊張してジャンプが不調だった。場にのまれてしまってベストな演技ができませんでした」と町田はコメント。
SPで1位だったデニス・テンは、フリーでは2度アクセルで失敗してフリー5位、総合3位に落ち込んだ。
それぞれ満足のいかない演技だったのだろう。あまり笑顔のない表彰式となった。
町田、コフトゥンともにGPファイナル進出決定。
それでもスケートアメリカで優勝した町田と、中国杯で優勝したコフトゥンは、12月にバルセロナで開催されるGPファイナル行きの切符を手にした。町田は3年連続、コフトゥンは2年目の出場となる。これでロシア杯優勝のハビエル・フェルナンデスとあわせて、男子は3人の出場が決定したことになる。
残りの半分、3枠は最終戦であるNHK杯の結果が出るまでわからないという事態となった。
スケートアメリカで2位だったジェイソン・ブラウンが2戦目のロシアでは5位と沈み、ファイナル進出の可能性がほぼなくなったこともあり、最後の最後まで読めないファイナルの選抜となったのである。
羽生結弦はNHK杯に出場できるのか?
フランス杯では、中国のエン・カンが出場している。中国杯のフリー直前のウォームアップで、羽生結弦と衝突したエン・カンだったが、その後遺症だろうか、ここでは4回転の転倒などもあり総合8位に終わっている。
だが衝突事故の影響は、羽生のほうがさらに大きく受けている。
全治2~3週間の診断を受けたことを思うと、普通に考えればNHK杯出場は無理だろう。だがあの事故の直後ですら棄権をしなかった羽生のこと、易々とあきらめはしないことは容易に想像できる。
では、GPファイナルに進出する選手は誰なのか?
先日、普通に歩けるようになったと報道されたが、出場の可否についてはNHK杯開催を数日後に控えた25日現在、まだ何も発表されていない。今シーズンのことだけではなく、これからまだ長い未来のある競技アスリートとして長期的な視点で判断をしてくれることを願う。
NHK杯では羽生のほかに、カナダで優勝した無良崇人、そしてロステルコム杯で2位だったセルゲイ・ボロノフらが出場する予定だ。順当にいけば、この3人が残りの3枠を獲得する可能性がもっとも高い。
女子では15歳のラジオノワが連勝し……。
一方女子は、15歳のエレナ・ラジオノワがスケートアメリカに続いて2連勝を果たした。2位のユリア・リプニツカヤと共に、GPファイナル出場が決定。すでに進出を手にしたエリザベータ・トゥクタミシェワ、アンナ・ポゴリラヤに加えると、これですでに4枠が決定したことになる。
NHK杯では、宮原知子、村上佳菜子、グレイシー・ゴールドの3人が優勝を争うことになるだろう。
いずれも第1戦目では3位だった3人のうち、NHK杯で優勝を射止めた選手が5枠目のGPファイナル出場権を手にする。またこの3人の誰かが2位になると、このフランス杯で3位だったアシュリー・ワグナー(スケートカナダ2位、フランス杯3位)と順位ポイント的にはタイになる。この場合のタイブレークは2試合の総合スコアで、ワグナーの総合スコアは363.74。
宮原、村上とも地元の観客の応援を力に、実力を出し切ってもらいたい。
男子は羽生選手が出場し、表彰台に上がればファイナルに行けそうです。
女子は、タイブレークになりそうな予感ですね。
宮原選手、村上選手の一人でもファイナルに行って頂きたい所です。
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