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(おやじのせなか)鈴木明子さん 引退決めた夜、突然の謝罪
2014年7月24日05時00分朝日新聞デジタル
「ずっと謝りたかったことがある」と父に突然言われた夜を思い出します。ちょうど去年、引退すると決めたとき、たぶん父はお酒を飲んでいたと思うんですが、「昔試合のあと、お前にひどいことを言った」って。
小学5年のとき、初めて全国大会に出たのですが、全然うまく滑れず21位だったんです。父はすごく勝ち負けに熱くなるタイプ。全く覚えてないですが、母に聞くと、泣いている私に何かきついことを言ったんでしょう。それ以来、ほとんど試合に父が来ることはなかった。ずっと引きずっていたみたいで、父らしいなと思いました。
愛知県豊橋市で日本料理店を営んでいます。絵に描いたような職人気質。頑固で気難しい。でも一人娘の私には優しく、怒られた記憶はほとんどありません。小さい頃は店を閉めた後、スナックのカラオケでデュエットしました。歌詞の意味も分からずマイクをなめながら歌う私を、父はほほえましく思って見ていたようです。
幼稚園児のときには、朝5時半ごろ、市場へ仕入れに行く父について行ったこともありました。その大きな後ろ姿はおぼろげに覚えています。
父は料理しかできないし、私はスケート以外できない。そんな不器用なところは似ていると思います。でも反発した時期もあります。かつて父の店でおかみをしていた母に、「なんでこれができないんだ」って命令口調で言う父がすごく嫌でした。
家族っぽくなったのはここ数年。2年前に母が大病を患ったのがきっかけです。今まで病気一つしたことない母が倒れて、あわてちゃったんじゃないですか。父は母の手術にも立ち会った。母の存在の大きさに気づいたんだと思います。今は家族それぞれが互いに認め、尊重し合っている。寄り添いすぎず、絶妙なバランスだなと思います。
父の手料理で一番好きなのはキンメダイの煮付け。少し濃いめの味付けがご飯によく合うんです。いつか自分の子どもにも食べさせてあげたい。それにはもうちょっと時間がかかると思うので、お酒は控えて体を動かして、元気でいてもらいたいですね。
(聞き手・川口敦子)
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すずき・あきこ 1985年、愛知県生まれ。冬季五輪のバンクーバー、ソチ2大会連続で女子フィギュア8位入賞。現在はプロスケーターとして活躍する。今春著書「ひとつひとつ。少しずつ。」を出版した。
鈴木明子さん=郭允撮影
お父様とのエピソードは初めて披露されましたね。
怒られた事をあっこさんは忘れていて、お父様が気にしていたなんて、別の意味で、それが反対ではなくて良かったかもしれません。
親が忘れてしまい、子供が覚えているより良かったと思います。
それ以降、試合を見に行かなくなったのは自分が怒って娘を傷つけてしまわないようにと言う、父としての配慮だったのでしょう。
あっこさんは一人っ子なので、これからも、お父様とお母様を大切にして仲良く過ごして頂きたいと思います。
↓いつも、ありがとうございます。(≡^∇^≡)

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